GISに関する用語

A

ASP(Active Server Pages)
ASPとは、サーバー側でHTMLを動的に作成し、ウェブページ間でデータのやり取りを行う技術のこと。クライアントにあまり負荷がかからないためWebGISでも利用される

E

Exif (Exchangeable image file format)
デジタルカメラの画像記録方式に使われており、カメラの機種や撮影日時の情報等を画像と一緒に埋め込んで保存される。Jpeg、Tiffなどの画像フォーマットに対応している。

G

GeoTiff
画像フォーマットの一種、ファイル形式はTIFFと同じであるがTAG部分に座標値を記録している。異なる地理情報システム間でのデータ交換に利用される。Tiff(*.tif)ファイルと地理座標参照ファイル Georeference with World File (*.tfw) と組み合わせて利用する場合もある。

GPS(Global Positioning System)
人口衛星から発生される電波を受信し、地球上の現在位置を調べる技術、装置のこと。測量やカーナビゲーションに利用される。

G-XML
G-XMLは、XMLをGISに特化して拡張したもの。インターネット上で地理空間情報をやりとりする手法として制定された。

I

ISO/TC211
地理情報システム(GIS)の国際標準化を目的として、1994年4月に、ISO(国際標準化機構)の211番目の専門委員会としてISO/TC211(地理情報/ジオマティックス)が設置され、地理情報に関する標準の検討を進めています。 国内意見の取りまとめのために、1995年1月に(財)日本測量調査技術協会が日本工業標準調査会(JISC)から国内審議団体としての認定を受け、ISO/TC211国内委員会および幹事会を運営しています。

J

Jpeg
画像フォーマットの一種、デジタルカメラの画像記録方式によく利用されており、圧縮率を選択することができる。

JPGIS(Japan Profile for Geographic Information Standards)
JPGISは、正式名称を「地理情報標準プロファイル(Japan Profile for Geographic Information Standards)」といいます。膨大な規格文書の中から、必要最小限の部分だけを取り出した実用標準です。 したがって、JPGISを参照することで、地理情報標準に準拠したデータや製品仕様書をより簡単に作成することができます。
政府のGIS計画「GISアクションプログラム2010」は、データを整備する際、原則としてJPGISに準拠する製品仕様書を作成し、それに準拠したデータを整備することを、地理空間情報全般に係る施策として掲げています。

JMP(Japan Metadata Profile)
JMPとは「日本版メタデータプロファイル」の略であり、国際標準化機構の地理情報に関する専門委員会(ISO/TC211)のメタデータ(ISO19115)に基づいて策定された、地理情報に関するメタデータを作成するための国内標準です。
2007年8月現在のバージョンは「2.0」であり、情報を記述するための項目として、約70の項目が設定されています。

S

Shapeファイル
米国のESRI社のGIS標準データフォーマット形式である。多くの企業が発売しているGISシステムで利用することができる。

T

Tiff(Tagged Image File Format)
画像フォーマットの一種、アプリケーションに依存することがあまりないフォーマットである。 多くの画像編集用ソフトはTIFFフォーマットに対応しており、色に関する制約が非常に少ない。

U

UMLクラス図
ISO/TC211では、空間データや地物のデータ構造を、UMLクラス図を用いて表現することとしています。
UML(Unified Modeling Language)とは「統一モデリング言語」の略で、オブジェクト指向でモデリングをする際の記法の代表的なものの1つです。UMLは概念スキーマ言語の1つとして位置付けられており、基本的には箱と線による図的な表現によって記述します。UMLには9種類の表記方法があり、クラス図はそのなかの1つです。

W

WMS(Web Map Server Interface)
WMSとは、国際標準化機構でISO19128として規格化された、クライアント側からの要求に対して、サーバ側が地理情報を画像データとして返すために必要な情報の授受の方法を定めたものです。クライアント側は、欲しい地理情報の範囲、種類、画像のフォーマットや大きさなどを指定して要求し、サーバ側はこれに合った画像データをクライアント側に返します。
このクライアント側からの要求方法、サーバ側からの返答方法が、この規格の中で定められています。

X

XML
XMLとは、HTMLよりもさらに高機能な記述言語であり、独自のタグを定義することができます。独自のタグを活用することで、単なる文書記述にとどまらずデータベース的な活用が可能となります。例えば、タグに「<X座標>」と言った項目名を定義し、その内容として特定の地物の座標値を格納することにより、独自に空間データを定義し格納すること等ができます。
GISに関連した話題としては、XMLの形式で空間データやメタデータを作成することがあげられます。XML形式で空間データを作成するための標準として、日本ではJPGISにおいて「XMLに基づく符号化規則」を参考規格として策定しています。

アウトソーシング
既存の業務形態を見直し、定型的な業務(主に情報システム)を外部の専門家に委託して効率化を図る業務形態のこと。外部の専門家に管理・運用を任せるので、人件費や時間などのコストを節減できる、といったメリットがある。

位置参照情報
位置参照情報とは、住所、施設名、郵便番号、行政コードなどが表す特定の位置(地点や範囲)を参照するための情報です。国土計画局では、、 街区名(○町○丁目○番)と地図上の位置座標を対応づけた街区レベル位置参照情報を整備・提供しています。これを用いることで、住所や地名の位置情報を持った様々な統計データや台帳データをGISで活用することができるようになります。

オルソ化
オルソ化とは、地形の凹凸や画像の傾きの影響を取り除く補正処理のことをいいます。空中写真のように高度な場所から撮影をすると、端の被写体にひずみが起こる場合があります。そのような写真に対してオルソ化処理を施すことで、GISを用いて地図データと重ね合わせることも可能になります。

オルソ画像(正射投影変換画像)
データのオルソ化(正射投影変換:航空写真等がもっている特に周辺部に多くみられる建物等の歪みを取り除く処理)された画像。

共用空間データ
統合型GIS において、地方公共団体の複数部署において多目的な利用が可能で、かつ一定の品質が確保されている空間データのこと。各業務活動で利活用できるように抽出された共通地物で構成されており、「共用空間データ仕様書」では以下の16 の地物を指す。詳細は「共用空間データ調達仕様書及び基本仕様書」を参考のこと。

  行政区域・・・地方自治体が定義している行政の域。
  筆・・・・・・市町村が所有する公図に記載されている、領域の単位。
  境界杭・・・・地籍簿や管理台帳に記載されている、境界の杭。
  基準点・・・・国や地方自治体で整備された、測量の基本となる点。
  街区・・・・・地方自治体が定義している住居表示されている地区。
  道路中心線・・道路の縁のおおむね中心を結ぶ線のこと。
  道路・・・・・幅が180cm 以上のもので、大衆的に用いられている道路の区域。
  車歩道境界線・車道、自転車道と歩道の境界線。
  建物・・・・・床・屋根・柱で囲まれた空間の屋根が3坪以上のもの。
  軌道・・・・・鉄道事業法及び軌道法に基づいて設置された軌道。
  河川水涯線・・河川や用水路などの水際の線。
  湖池・・・・・湖沼地の水際の線。
  海岸線・・・・海の水際の線。
  水部構造物・・水部に関する構造物のこと(ダム、堰、水門、防波堤など)。
  標高・・・・・地表面から基準面の高さ。
  画像・・・・・上空から地上を撮影した写真について、ゆがみなどを加工したもの。

クエリー検索
データベースに対する問い合わせをする際、対象となるデータベース名、データ抽出の条件等を定義し、検索を行うこと。

空間データ製品仕様書
空間データが満たすべき条件を明確化し、品質を評価するために作られる仕様書のことをいいます。空間データ製品仕様書では、空間データの内容や構造を応用スキーマとそれに付属する文書で示します。
地理情報標準では応用スキーマとしてUMLクラス図を利用することが一般的です。

空間インデックス
レイヤを管理する表題、目次(インデックス)のこと。

空間概念スキーマ
地図情報を多く利用する主要な業務等ごとに各地物がどのような空間的関係があるのかを整理したもの。

空中写真
飛行中の航空機などから航空カメラにより地表面を撮影した写真のことをいいます。同一地点を複数の位置から撮影することにより、地表面の3次元情報を取得することができます。

クリアリングハウス
空間データの所在、規格、品質、書式、入手方法などの情報を蓄積し、問い合わせに応じて教えてくれる掲示板的な仕組みのこと。空間データ利用者が指定した条件をもとに、蓄積されたメタデータ情報を参照し、検索、編集等を行い、該当する空間データを配信する機能を有する。

グループウェア
企業内LANを活用して情報共有やコミュニケーションの効率化をはかり、グループによる協調作業を支援するソフトウェアのこと。

コピープロテクト機能
複写が出来ないようにガードする機能のこと。

コンテンツ
作品内容、中身のこと。一般的に画像(動画、静止画)、音声、文字などを複合したデータの提供手段や方法等を指す言葉として使用されているが、統合型GIS では、データ(情報等)の中身のことを指す。

三角点
国土地理院が行う三角測量によって設置し、水平位置を求めた基準点をいう。

ジオコーディング
住所情報から座標値を付与すること。

スキーマ
データベース(で、名前や生年月日などの項目を設計する際の、各項目のデータ型やデータの大きさ、主キーの選択、他のテーブルとの関連付けなどの設計のこと。

セキュリティの属性
データ等に対して付与されているセキュリティに関する属性データのこと。例えば、アクセス可能な職員の範囲を表す情報などである。

セキュリティポリシー
情報システムのセキュリティ(安全性)に対する基本的な考え方を文書として表現したもの。
セキュリティ対策をシステムやハードのみならず、ルールとして整理することで、包括的に対応するために策定している。

属性情報(属性データ)
位置座標以外のデータで検索や表示対象となる具体的な情報です。

地物
道路、鉄道、学校、病院など現実の世界に存在するものと、行政界や道路縁のように仮想的に存在するものの総称のこと。

地理情報標準
 地理情報標準とは、GISデータ(地理情報)を異なるシステム間で相互利用する際の互換性確保のために定められた、地理情報に関する標準(ルール)のことです。 「GISアクションプログラム2010」においても、政府の地理情報に関する標準と位置づけられており、その率先使用と普及を図ることとされています。
元々地理情報標準は、ISO/TC211で検討されている国際標準のうち、空間データの整備等に必要な基本項目について日本語化したものです。 近年では、順次JIS(日本工業規格)化作業も実施されています。

電子透かし
デジタルデータに関して、コピーや改ざんを保護するための技術。改ざんや複写が行われたことがわかる電子透かしを埋め込むことにより、改ざんしようと試みた結果を判明させることが可能になる。主に不正コピーやデータの改ざんなどを防ぐことができる。さらに、データの改ざんの事実だけでなく改ざんされた個所も具体的に特定できるようにすることも可能である。

トラフィック
ネットワーク上を通過する音声や文書、画像などのデジタルデータ量のこと。

認証データ
正当性を検証するために用いるデータのことを指す。例えばユーザID とパスワードなどのこと。

ネットワーク監視サーバ
IDS (Intruder Detection System 前出)またはIDS が稼動するコンピュータを指す。

ハウジング(サービス)
情報システムの内、サーバなどの機器を用意し、サービスを提供する事業者は機器の設置場所と回線、電源などを提供する運営要領のこと。

パフォーマンス
処理効率のこと。システム全体のパフォーマンスが重要となる。
品質GIS において、それぞれ対象物となるものの精度や新鮮度を示すもの。

ファイアウォール
内部ネットワーク(社内LAN など)と外部ネットワーク(インターネット)を接続する際に、外部からの不正な侵入やアクセスを防ぐためのシステム。また、そのようなシステムが組みこまれたコンピュータのこと。

プロトコル
ネットワーク上で、データのやり取りに関する決まりごと。

プロキシ(サーバ)
企業などの内部ネットワークとインターネットの境にあって、直接インターネットに接続できない内部ネットワークのコンピュータに代わって、「代理」としてインターネットとの接続を行なうためのソフトウェアのこと。また、そのような機能が組み込まれたコンピュータを指す。

ベクトルデータ/ラスタデータ
GISにおける空間データの形式は、大きく「ベクトルデータ」と「ラスタデータ」の2つに分類することができます。
ベクトルデータとは、点・線・面などの各図形を、座標値及び座標値の列によって表現するデータのことを言います。ベクトルデータは、「ベクタデータ」とも言うことも多くあります。
一方、ラスタデータとは、主に航空写真や衛星画像等の画像データのことをいい、画像を格子状に分割したピクセルの集合体で表現します。
なお、国土数値情報ダウンロードサイトで提供するデータはベクトルデータであり、オルソ化空中写真ダウンロードシステムで提供する空中写真はラスタデータです。

ヘルプデスク
情報システムに関して、職員など内外からの問い合わせに対応する部門の名称のこと。製品の使用方法やトラブル時の対処法、苦情への対応など様々な問い合わせを一括して受け付ける。問い合わせに関しては、ほとんどの場合メールや電話で問い合わせを受け付けており、問い合わせ及び回答内容をデータベース化し、情報共有する場合もある。

ホスティング(サービス)
コンピュータ(サーバ)の容量の一部を間貸しするサービス。単に「ホスティング(hosting)」とも言う。

ポイント
大きさを持たない点を表します 。GIS上では座標点や指定位置に存在するものとして表現されます。

ポリゴン
エリアをあらわす多角形図のこと 。図形の始点と終点が閉じた状態であり、GIS上では建物や区域範囲として表現されます。

メタデータ
データの属性情報のこと。GIS でいうメタデータとは、空間データの内容、品質、状態、形式及びその他の属性情報のこと。

メッシュデータ
一定の規則にそって地図を格子状に区切られたデータ。区切られた個々の四角形にデータを付与することにより、分布図として利用される場合がある。

ライトプロテクト
書き込みや削除を禁止する技術のこと。また、その技術を利用して書き込みや削除を禁止した状態のこと。フロッピーディスクの爪が代表例。

ルータ
ネットワーク上を流れるデータを他のネットワークに中継する機器。

レイヤ
建物や道路など、特定の地物だけが記載されたデータのこと。

レスポンス(時間)
ユーザが任意の情報を要求してから処理結果を視覚的に確認できるまでに要する時間のこと。

レプリカ機能
データベースの複製を作成する機能のこと。

ワークフロー
業務の手続きを自動化し、手続きの処理手順を規定することで、関係者の間を情報や業務が円滑に流れるようにすること。また、そうして作られた業務の流れ。

一番上へ